散歩専門Webメディア「サンポー」をはじめました

2015.12.01

もともとは個人的な趣味です

2007年辺りから、私が「あたらしい散歩」と称して、目的もなくうろうろして記事を作ることを個人サイトでやっていました。そのときやってたのが、ほんとに「●●駅を散歩しました」みたいな簡素なタイトルのゆるいやつだったのですが、これが予想外に多くの人に読んでいただけまして。
「●●駅周辺でお洒落なカフェ10選」みたいなのじゃなくて、こう、もっと志の低い感じで周辺情報を生焼けで提供しても読んでもらえるんだなあ、っていうのと、既存メディアと全然違う感じのコンテンツが出来て面白いなあ、みたいなのはずっと思っていて、このたび、ちゃんと独立したメディアにしてみました。
勝算は無いというか、何に勝つとかもそもそも無いので、ある意味無敵のサイトではあります。

ただまあ、せっかく時間をかけてメディア運営するわけで、いくつか目標を立ててみました。

■散歩から街を知る、「街ユーザ目線」の街紹介サイトを目指す
これはねえ。まあいわば逆張りです。一般論として、街紹介メディアが広告以外で収益化しようとしたとき、街の何かを宣伝することになろうかと思います。従いまして、今、例えば街の情報を調べようとしたら、フラットなものはそうそうなくて、何らかのバイアスがかかった記事が多くなるのは必然かと思います。逆に言えば、街のいちユーザとしてボトムアップで街を眺める目線、これが世の中に少ないなあ、と感じているので、これは個性かなと思っています。

■散歩をもっとあやふやにする
散歩が面白い、みたいなのは、ちい散歩とか、もやさまとか、最近のテレビとかでも認知されて、あとそれに伴っていろいろな散歩スタイルが提案されています。サンポーでも、伝統的な?散歩とはちょっと違うものをいくつかやっているのですが、もっともっと散歩の境界線をあやふやにしたい。散歩の、境界線を、あやふやにしたい。ちょっと何言ってんのか分からないかもしれないですけど、いつか、なるほど、と言ってもらえるかもしれないですし、恥ずかしい迷言になる可能性もあります。

■何らかの形で首都圏の駅を制覇する
1500個くらいあるらしいので、軽く死ねます。
そういう感じですので、ライターは随時募集中です。メールでもツイッターのDMでも、何でも結構です、ブログか外部記事か、何か読める作品があると助かります。
最初一人でもそもそと始めた企画だったのですが、おかげさまで、関わっていただけるライターさんも増えてきました。いくつか連載企画も走っています。今人気なのは、街なかで大喜利をやるのと、本業のタクシードライバーの方がいつも走ってる道を歩く連載です。


なぜ今散歩なのか、みたいな話

なんで散歩にそんなに時間を使っているのかっていうことについて。先ほど勝算は無いと申し上げておいてアレなのですが、理由や狙いはいっぱいあって、その中にはまだ検証できてない仮説もいっぱいあって、いつか全部説明できたらいいな、とは思うのですが、私のメディアに対する考え方みたいなところから理由をひとつだけ説明しますね。

散歩って、テーマとしてはずっとあるもので、それこそ「散歩の達人」という素晴らしい雑誌が成立するくらいには一定数のファンがいます。
その周辺には「路上観察家」の方々もいらっしゃって、マンホール、路上園芸、坂、看板など、それぞれにファンがいらっしゃって、そこにアート性、面白みなどを見出して、文化を創造していらっしゃいます。
そういう文化に寄り添い、敬意を払いつつ、新しい物を目指す、という取り組み方は、長く生きる(生きたい)メディアにはすごく大事なことなんじゃないかなあ、と思ってるんですね。
文化に寄り添うことで、それは、何度も読み返されるものになって、それも文化の一部になるのではないかな、と思うので、いま、ぼくらは、そういうことをやっています。

こういうメディアを、年月をかけて育てるのが多分いいんだろうな、と思ってます。

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